WORKS活用・別注製作事例

【納入事例】ガスボンベ全面塗装剥離用サンドブラスト機

先日、直圧式サンドブラスト機(手動作業用)別注製作機の納入を無事完了致しました。
構想&仕様決めに3ヶ月、製作3ヶ月の力作(!?)で、昨年末に設置据付完了。
年始にお客様に試運転確認の立ち会いを頂き、このたびの納入を迎えました。

今回のお客様は、「業務用ガスボンベを再塗装するための古い塗装剥がしと前処理」を目的に、サンドブラスト機を導入頂きました。
対象となるガスボンベの寸法は4種類。
大きいサイズのものですと長さは1,200mm以上になります。
1日に行なう処理本数がそれほど多くないことと予算的な面から、今回は手動作業を想定した装置としました。

こちらが今回製作した装置の全体写真です。
主に「ブラストキャビネット」「サイクロン内蔵直圧式ブラストユニット」「集塵装置」の3つのシステムで構成されております。

それでは作業手順を追いながら詳しくご案内しましょう。

まず、ガスボンベは「ブラストキャビネット」の向かって右側から出し入れします。
「ブラストキャビネット」右側の「シャッター開閉スイッチ」を『開』にしますとシャッターが開きます。

シャッターは安全面を考慮してストッパーもしっかり内蔵しております。

するとキャビネットに中から見えるのが、「ターニングローラー付台車テーブル」。
これは台車上にガスボンベを横倒しに載せることで、ガスボンベを縦方向に自由に回しながらブラスト作業できるための、今回のキモとなるパーツです。
これで重量のあるガスボンベも、片手で楽々回してムラ無くサンドブラスト処理できるというわけです。
(今回はガスボンベの外径を想定して、2系統のターニングローラーを搭載しております。)

「ターニングローラー付台車テーブル」の上にガスボンベを載せて「ブラストキャビネット」内に入れます。
台車テーブルはレール上を走るので強い力を必要としません。

次にブラストメディアを投入します。
ブラストメディアはキャビネット床面に敷いているパンチング板をめがけて投入します。
今回は「スチールグリッド」または「アルミナ」を使用します。
本装置は、ブラストメディアは使い捨てではなく循環使用できる構造になっておりますので、毎回この投入作業をを行なう必要はありません。

そしてシャッターを閉めます。
(安全ストッパーを入れている時には解除することを忘れずに!)

これで下準備は完了!!
いよいよサンドブラスト作業です。

まず、こちらは「ブラストキャビネット」です。
真ん中に横に長く黒い物体がありますね。
これは特注のゴムカーテンで、どこにでも手を入れることができるようにしてます。
これで横方向にノズルガンを自在に持っていけるという仕組みです。

ちなみに縦方向は先ほどご説明した「ターニングローラー」。
これで縦方向、横方向に自由が効くので、大きなガスボンベの全面にサンドブラスト作業ができるということです!!

次に、こちらが「サイクロン内蔵直圧式ブラストユニット」です。
密閉された加圧タンクにメディアと空気を印加して投射する方式ですので、エアーブラストの中では研削力に最も秀でております。
タンク容量は「40L」で、「φ6.0mmノズルガン」の場合ですとおおよそ10分程度の連続投射が可能です。

「サイクロン内蔵直圧式ブラストユニット」のコントロール部。
基本は「空気圧力調整」と「メディア投射量調整」のみですので操作は簡単です♪

「ノズルガン」は小さく片手で楽々使いこなせます。
これも「直圧式サンドブラスト機」のメリットですよね。
ノズル口径は「φ6.0mm」を採用。
1時間に650kg以上のメディアを投射し、15kW以上のエアーコンプレッサーが必要なパワフルなものに仕上がりしました。

いよいよ、サンドブラスト作業スタートですよ~♪♪
「ノズルガン」を削りたい箇所に狙いを定めて、フットペダルONで投射開始します!

試運転でちょっとだけですが、仕上がり面の写真がこちらです。

最後に、本装置はブラストメディアを循環使用する方式です。
使ったブラストメディアは「ブラストキャビネット」下部のホッパーに落ちて、「集塵装置」の吸引力で「サイクロン内蔵直圧式ブラストユニット」に回収されるというものです。

集塵装置」の写真です。

「ブラストキャビネット」の「下部のホッパー」。
エアーバイブレーターにより常時振動を発生させ、ブラストメディアが滞留しないようにしてます。
こういう小技が意外と効くんです!!

いかがでしたでしょうか?
有限会社秋山産業ではこのようなサンドブラスト機の別注機の製作も承っております。
ぜひ貴社のご要望をお聞かせ下さいませ。

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