WORKS活用・別注製作事例

【納入事例】バレルカゴ内臓小型循環式サンドブラスト機 ASB-2-BL型(微粉投射対応モデル)

先日、「バレルカゴ内臓小型循環式サンドブラスト機 ASB-2-BL型」を納入させて頂きました。

※右の写真は納入前の写真につき、集塵装置はテスト機です。

今回は、過去に手動機(ASB-2型)にて実績のあります「微粉投射対応モデル」を、バレルカゴ内臓モデルにて改造対応しました。
「自動投射」+「微粉投射」を実現したサンドブラスト機です。

まず、自動投射機能につきましては、バレルカゴを「内面ゴム張り無し」仕様としました。
単純形状のワークの場合、メディアの抜けが良くコストも安価で済みますのでお勧めです。
※「自動投射機能」に関しましてはこちらもご参考下さい。

次に、微粉投射機能に関しましてご紹介します。

「微粉投射対応モデル」とは・・・
標準仕様の「ASB-2型シリーズ(手動機 ASB-2)(バレルカゴ内蔵機(自動機) ASB-2-BL)」の場合、メディア粒度の最小値使用限界は#150~#180程度です。
これ以上細かい粒度のメディアを使用すると、循環効率は悪くなったり、投射不安定が発生したりするリスクが高まります。

これに対して「微粉投射対応モデル」の場合、使用条件にもよりますが、メディア粒度の最小値#500~#600程度まで対応します。
微粉投射ならではの『超精密ブラスト面の生成』『超微細加工』を行なう事ができるということです。
※「微粉投射対応モデル」に関しましてはこちらもご参考下さい。

「微粉投射対応」専用サイクロン+ホッパー
今回の「微粉投射対応モデル」も従来の手動機改造と同じく、「分級用サイクロン」+「専用ホッパー」を増設する方式を採用しております。
投射後の微粉メディアは直接集塵装置に行く事無く、全てがこのサイクロン+ホッパーを介して吸塵され、その多くがホッパーに蓄積されますので再びブラスト投射に充てる事ができます。

ホッパーバイブレーションシステム
「専用ホッパー」には微粉の投射安定化には必須の「ホッパーバイブレーションシステム」を内蔵。
ホッパーに連続的に振動を与えることで研磨材の流動性を促進し、投射の不安定性を低減しております。
今回は自動投射、手動投射と問わず、投射のON/OFFでバイブレーションのON/OFFが連動する方式としました。

評価テスト結果
下記条件にて納入前テストを実施しました。

・使用メディア:GC-500 2,000g
・設定圧力:0.4MPa
・投射時間:20分

1.循環効率評価
①20分自動運転直後のメディア残量率 → 35.5%
②①からさらにキャビネット内を内蔵エアーガンで2分程度吹き払い清掃を行なった後のメディア残量率 → 77.0%

キャビネット内に非常に多くのメディアが混在しておりますので、「キャビネット内の定期的な吹き払い清掃」が必須ではありますが、優秀な循環効率を誇っている事が確認できました。

メディア量から計算しますと、循環機能がなければ『4分で2,000g』消費するところ、『20分で460g』消費で済んでいる事から循環効率として良い成績を収めていると言えるでしょう。

2.投射安定性評価
20分間の投射安定性も、試験投射と目視でしっかり確認済みです。
試験投射はテストピースの都合上「手動投射」扱いで実施しました。

投射前
投射後(手動投射で15秒)

今後の課題が「キャビネット内への微粉メディアの滞留をいかに少なくするか」という事になります。
小型装置につき、吹き払い清掃は簡単・短時間で行なえますので、「定期的に清掃をお願いする」仕様とさせて頂いておりますが、今後はこの点につきましても一方踏み込んだ研究をしてまいりたいと考えております。

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